天体望遠鏡の自作 その2
天体望遠鏡自作の続き。
前回は対物レンズ装着のためのアタッチメントとフードを設計しました。それに引き続き、今回は鏡筒(小)の伸縮部分と接眼レンズのためのアダプタを設計します。
気にするべきは、
・鏡筒(小)をどのように保持して軸がブレないよう伸縮させるか
・鏡筒(小)の長さ
・伸縮幅
下手に設計するとピンとが合わなかったり、ケラレ(覗いたとき、視界が狭くなってしまう現象)が発生します。
〇鏡筒の長さを決める
Fusion360のスケッチ機能を使って簡単に鏡筒の長さを検討します。
対物レンズの焦点距離900mmと接眼レンズの焦点距離6mmから全体の長さを決めて、鏡筒(小)の長さはケラレが発生しない程度、かつピント合わせに余裕が出るように。今後、天頂ミラーを入れたとしてもピント合わせが(多分)できる長さにしてあります。
できれば伸縮はダイヤルなどで精細に動かしたいところですが、そこまでの機構を考え出すと時間がかかるのでまずは手動で動かすことにします。
〇鏡筒(小)の保持
鏡筒(小)を保持してスライドさせる部分を作ります。
鏡筒(大)にハマるサイズのキャップをつくり、その中心に鏡筒(小)が通る穴をあけました。
鏡筒(大)に取り付けたイメージ。
これだけでは軸がブレそうなので、もう1か所で支えるようにします。
無駄に凝ったつくりになってしまいました。サイズが大きくなってしまったので手持ちの3Dプリンターでは分割してプリントすることになりそうです。
鏡筒に取り付けたイメージ。強度が心配ですがダメだったらそのとき考えます。
〇接眼レンズのアタッチメント
次は接眼レンズを鏡筒(小)に取り付けるためのアタッチメントを作ります。
さきほどと同じ要領で鏡筒(小)にハマるキャップを作ります。
真ん中にはアメリカンサイズ(31.7mm)の接眼レンズが入るよう、32mmの穴を空けてあります。
鏡筒(小)と接眼レンズを取り付けたイメージ。
単純にはめ込んでいるだけなので、レンズが抜けないよう固定するためには一工夫必要になります。それも今度考えます。
作ったアタッチメントを黒色にしてから全てをつなぎ合わせるとこのような形になりました。概ねよさそうです。
ここまでできたので、一度3Dプリンターでパーツを出力して組み立ててみたいと思います。