ノートPCを自作する(34)ディスプレイの調光
ノートPC自作プロジェクト
RaspberryPiをメインにしてオリジナルのノートパソコンを自作しようとしている取り組みです。
以前から「液晶画面が暗い」と嘆いていましたが、やっと改善できました。
1 既存の構成
そもそも、どういう構成だったのかというと、
【液晶】
LP121x04という古いibookG4から引っぺがした12inchサイズのもの。
【HDMI→LVDSへの変換】
オリジナルの基板(5V仕様)
【液晶インバーター】
市販品のHDMI→LVDS変換基板に付属していたもの(12V仕様)
型式で言うと「SLX-INV-0101」です。
一番大きな間違いは液晶インバーターへインプットする電圧が足りていなかったことと思われます。液晶インバーター「SLX-INV-0101」仕様上、Input voltage: 10.8-13.2Vと記載があります。にもかかわらずオリジナルのHDMI→LVDS変換基板からの出力は5Vしかなかったのです。この状態でPWMによる調光とかいろいろ試しましたが結局改善しませんでした。
2 5V仕様の液晶インバーター
そこで、オリジナルのHDMI→LVDS変換基板の5V出力に合う液晶インバーターがないか探したところ、「INV01070FXC7B」なるものをaitendoで見つけました。
www.aitendo.com
こちらは5Vで動作するようなので、これと必要そうなケーブルをいくつか見繕って購入。
現在の構成からインバーターのみ交換して電源を投入。
すると・・・
何も映らない?いや、映っているんですね、これでも。ただバックライトがほとんど光っていないだけなんです。角度によってはうっすらとデスクトップが見えます。
3 調光
バックライトが光らないということは、液晶インバーターが壊れているか、調光が怪しいです。壊れている可能性は低そうなので調光の方からあたってみることに。
HDMI→LVDS変換基板から液晶インバーターへは3本の線(赤、黄、黒)が伸びています。
インバーター側のシルクをみるとVCC、ADJ、GNDと刻印されているのでADJが調光のための線です。こちらにPWM信号を出力するにはHDMI→LVDS変換基板の別のコネクタ(写真上部の黒い20Pコネクタ)の該当ピンに0-5Vを入力する必要があります。現在はオープンなので0V状態。
試しに該当ピンに3.3Vをかけると・・・映りました。
ただ、まだ暗いです。
今度は5Vをかけると・・・・
ばっちりです。写真ではやや暗めに写りますが実物は申し分ないです。
ということで、無事に問題解決。
液晶パネルを5V仕様で再利用できるようになりました。
かかった費用は液晶インバーターとケーブル合わせて1000円ちょっとです。
最後に、CCFL管を使った液晶バックライトでは高圧を取り扱うので、良い子は真似しない方がよいです。