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ものづくりに関すること。3Dプリンター、レーザーカッター、3Dスキャナー、3DCAD、RaspberryPi、Arudionoとか。

天体望遠鏡の自作

ふとしたはずみで天体望遠鏡を作りたくなってしまい、作ることにしました。

天体望遠鏡を自作されている方は多く、ネットで調べるといろいろな作例を見ることができます。手持ちタイプの小型のものから人の身長よりも大きなものまでさまざま。

天体望遠鏡には「屈折式」と「反射式」がありますが屈折式のほうが構造がシンプルなので今回は屈折式の天体望遠鏡を作ることにしました。
ざっくりいうと筒の先に対物レンズを取りつけ、筒の反対側に接眼レンズを取り付ければ出来上がり。接眼レンズ側から覗けばお月様がきれいに見えるはず、というものです。


〇完成イメージ

まずは完成イメージ図をFusion360で描いてみました。

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一番長い鏡筒と、それよりも一回り細い筒、鏡筒の先端に取り付けるフードが主なパーツ。加えて、それらを組み合わせたり、レンズを取り付けるためのアタッチメントがサブパーツ。サブパーツは3Dプリンタを使えば精度よく作れるのではないかと考えてます。外観は塩ビパイプだと自作丸出しなので、最後にカッティングシートを貼って整える予定。


〇性能と予算

天体望遠鏡はその性能によって値段も幅広いので、どの程度の性能を目指すか見当をつけておかないといけません。主に性能は「対物レンズの口径」と「倍率(対物レンズと接眼レンズの焦点距離の比)」で決まります。
「対物レンズの口径」は小さいと得られる像が暗くなりがち、倍率もあまり高くすることができません。1万円ちょっとで購入できる市販品は50mm程度の口径が多いです。
「倍率」は接眼レンズを交換することで簡単に高くすることができますが、むやみに高くするとやはり得られる像が不鮮明なものになってしまいます。大体40~50倍あれば月のクレーターがハッキリと観察でき、100~150倍あれば土星の環が観察できるようです。

せっかく作るなら「土星の環を綺麗に見てみたい」というこの想いだけで、
対物レンズの口径:80mm
対物レンズの焦点距離:900mm
接眼レンズの焦点距離:6mm
倍率:150倍
としました。予算は1.7~2.0万円に設定します。

〇材料集め

目指す性能が決まったので早速材料を集めます。

対物レンズ:D80mmFL900mmフルコートアクロマートレンズ金属セル付
接眼レンズ:Or6mm(オルソスコピック/PLタイプ)
 いずれもスコープタウン 10,080+3,477 計13,557円(送料別)

天体望遠鏡パーツと天文グッズの店 スコープタウン

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鏡筒(大):塩ビパイプVU75 50cm×2本
鏡筒(小):塩ビパイプVU40 50cm×1本
 ホームセンターにて計900円程度

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他にも取り付け固定用のビスや鏡筒の内部で光が反射するのを防ぐための植毛紙、などいくつか必要そうなものはありますが、それは適宜購入することにします。

〇サブパーツの作成

主要なパーツが揃ったらサブパーツ(レンズ取り付けのアタッチメントなど)を作ります。3Dプリンターで作るつもりなので完成イメージとして描いた絵をいじってデータを作っていきます。

購入した対物レンズは金属セルに固定されていて、その金属セルには鏡筒との取り付け用穴があけてあります。これに合うようにアタッチメントを作っていくので、金属セルも丸ごとモデリングしておきます。細かく採寸しながらモデリングしていきます。これがアタッチメントの精度につながります。

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対物レンズセルのデータができたら、鏡筒とのアタッチメントを作っていきます。
対物レンズセル(グレー)と鏡筒(白)をつなぐアタッチメント(赤)です。

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セルに内寸を合わせると鏡筒との間に隙間ができてしまうのでその隙間を埋めるためのスペーサー(緑)を入れています。

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これで一度試作をして、形状やはめ合いを確認することにします。

立て続けに対物レンズの先につけるフードを作ります。
フードはただの円筒ですが、対物レンズセルとの固定方法を考える必要があります。セルの中腹部にはねじが切ってあるのでこれにはめるか、先端部分に切欠きと溝があるのでこちらにはめるか。どちらかですが、フード内部に突起を作って切欠きを通して溝にはめた方がよさそうです。

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80mmのフード(白)を作りました。内部に突起をつけてあるので、回せば固定されるようになっています。
フード長はこれから計算して必要な長さに調整します。余裕があれば遮光環もつけたいです。

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先端部分はできてきました。

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今後は鏡筒(小)の伸縮と接眼レンズのアタッチメントに取り掛かります。